特任研究員の白井を筆頭著者とする論文がScience Immunologyに掲載されました。私達の研究室では、これまでにCOMMD3とCOMMD8というタンパクから成る複合体(COMMD3/8複合体)を同定し、COMMD3/8複合体がB細胞の移動と免疫応答の誘導に重要な役割を果たすことを明らかにしています(Nakai et al., J. Exp. Med. 2019)。今回私達は、COMMD3/8複合体が自己免疫疾患の病態の悪化に関わることを見出しました。さらに、抗炎症性の生薬ライコウトウの薬効成分であるセラストロールが、COMMD3/8複合体の機能を阻害することによって、自己免疫疾患の病態を改善することを明らかにしました。この研究から、COMMD3/8複合体が自己免疫疾患の新たな治療標的となり得ることが示されました。
この論文は白井の博士論文でもあり、彼のハードワークの賜物です。白井君、おめでとう!